税理士は、納税者のかたの適正な申告納税をサポートすることが主な仕事になります。
納税後のことについて、日々感じていることを書いてみます。
納税は終わりであり、始まり
納税者のかたの目線に立つと、納税はひとつのゴールであり、ひとつの節目になると思います。
これは、会社(法人格)でも、個人事業主でも同じです。
一年間、頑張って稼いだお金。そこから残った利益。この利益に対して各種税金がかかります。
国に納める法人税、所得税。地方自治体に納める住民税、事業税。消費税は、その性格上、特殊ではありますが。
利益の一部を税金として納めることが、日本では義務になっています。
一方、行政側から見るとどうでしょうか。
納税によりお金が行政の財布に入り、そのお金を使うことで各種公的なサービスが提供されます。
なので、行政はそこから納税後、お金(公的な資金)を使い始めます。
行政は何に税金を使っているのか
日本国民の三大義務の一つが「納税の義務」。
「喜んで納税します」という賢者は少ないと思いますので、納税はあまり好まれるものではない印象です。
しかし、納税を行うことで、社会が回っていることも事実。この点、学校教育でもう少ししっかり学ぶべきと、個人的には感じています。
行政に税金を支払うからこそ、公的なサービスを我々は受けることが出来ています。
公立の学校があることで、子どもたちは勉強できます。
道路や信号などの交通事情も整備してあります。
水道も不便なく使えますし、電気ガスの供給にも税金が廻されています。
警察や消防、自衛隊がいることで、安心して生活することが出来ています。
いろいろと話題になっていますが、社会保険制度や医療制度があるから、病気やケガ、老後の不安を一部解消することが出来ます。
このように、税金があるからこと、行政が私たちの生活の支えるサービスを実行できていることは事実です。
生まれたときから、当たり前にあるものなので、あってあたりまえの感覚にはなりますが、それが何で支えられているのか。私自身、この世界で仕事をしているからこそ、敏感に感じているのかもしれません。
だからこそ、使い道をしっかり監視すべき
だからこそ、納税者である私たちは、税金が何に使われているのかを、しっかり見ていく必要があると思います。
事業主に限らず、会社員の人も含めて、自分たちが必死になって稼いだお金の一部を「税金」として納めます。
その税金が正しく、適正価格で、公的なサービスに利用され、自分の、家族の、周囲の人たちの生活を支えてくれるのであれば、「納税嫌だなぁ」という思いも、少しは軽くなるのではないでしょうか。
公的サービスが当たり前と感じてしまっている感覚と同じように、税金で持っていかれるのは当たり前という感覚。
この当たり前と思っている感覚を、納税するのは当たり前ではなく、納税したお金が正しいルートで自分たちに返ってくるのが当たり前という一歩踏み込んだ感覚で、税金の使い道を考えてみてはいかがでしょうか。
とは言いつつ、今の私の感覚も、この先変わるかも知れません(特定の人の懐に訳の分からない理由でお金が入っていくことに対する嫌悪感は一生抜けませんが)
いずれにせよ、義務として支払ったものが、支払った理由の通り正しく使われる日本、東京、杉並であってもらいたいと願っています。
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